月次報告、修繕提案、家賃改定、火災保険や共済の見直し、相続や売却の相談まで、管理会社がオーナーに何をどう伝えるかを整理した実務コラム一覧。 全 57 記事。

2026年8月13日から14日にかけての令和8年8月千葉豪雨で、千葉県は21市4町に災害救助法を適用しました。内閣府の8月31日時点の集計では千葉県の住家被害は4,866棟で、うち床上浸水が1,996棟です。県と千葉市は民間賃貸住宅を借り上げて被災者に提供する「賃貸型応急住宅」と、市町が業者に直接支払う「住宅の応急修理」を動かしています。賃貸管理会社は、被災した入居者の側と、空室を出す貸主の側の両方でこの制度に関わります。家賃上限・県が負担する費目・貸主の同意書・切替契約・退去修繕負担金、借家では応急修理が原則対象外であること、民法の賃料減額の条文を整理し、9月中にやることを5つにまとめました。

総務省統計局が2026年5月29日に公表した令和7年国勢調査の人口速報集計では、日本の人口は1億2,305万人で5年間に309万7千人(2.5%)減りました。一方、世帯数は5,712万5千世帯で129万4千世帯(2.3%)増え、1世帯当たり人員は2.15人になりました。賃貸住宅の需要は人口ではなく世帯の数で決まります。本稿は47都道府県の人口増減率と世帯増減率を1つの表に並べ、人口が減っても世帯が増えた30県と、世帯も減った15道県を読み分けます。9月29日14時に確定値(人口等基本集計)が出る前に、自社商圏の市区町村の数字をe-Statで控えておく手順も書きました。

家賃査定システムを入れる目的が、募集賃料の決定か、管理受託の提案か、更新時の見直しかで、比べる点は変わります。査定書の中身、オーナー提案での注意、件数と費用、データと契約の確認点を、法令の条文と合わせて整理します。

外国人技能実習機構が、育成就労計画認定の施行日前申請を2026年9月1日から受け付けます。この計画には「適切な宿泊施設の確保」が認定要件として入っており、申請時点で契約により部屋が押さえられていることが原則です。つまり8月は、受入企業が部屋を探す月になります。寝室の面積、収納、採光、避難階段——認定要件を賃貸の内見チェックに翻訳し、戸単位の分散と一棟集約で適用される法律が変わる境目まで整理します。

大規模修繕のためにオーナーが自分の口座へ積み立てても、その年の経費にはなりません。一方、区分所有マンションの修繕積立金には、4つの要件を満たせば支払時に経費算入できる道があります。この非対称から生まれたのが賃貸住宅修繕共済で、6月末に累計2,000棟を超えました。ただし掛け捨てで、返戻金はありません。公表値だけを使って、制度の輪郭と限界を測ります。

保険料が上がるという話は毎年流れてきます。ですが管理会社が動くべき対象は、値上げ幅の予想ではありません。自社の管理物件について、どの建物にどの補償が付いていて、いつ更新が来るのかを一覧にすること。それが無いままでは、値上げの通知が届いた日に何も答えられません。

金利が上がると、同じ年収の買主でも借りられる額が減り、減る割合は年収によらず同じです。2026年の政策金利とフラット35の金利、返済負担率と審査金利の考え方、借入可能額の計算式と仮の数字での計算例、売出価格の相談への落とし込みを説明します。

国のガイドに「賃貸オーナー向け」と書かれたのは、そう当たり前のことではありません。侵入窃盗は2年連続で増え、空き家の窃盗は5年で約4倍になりました。賃貸でこれをやるとき、詰まるのは設備の選定ではなく、誰が付けて誰が払うかです。

オーナーが認知症になると、契約更新も修繕も売却も止まります。意思能力を欠く契約は無効になり、資産が凍結されるからです。団塊の世代が全員75歳以上になったいま、管理会社が備える判断能力リスクと、家族信託・任意後見・代理権への橋渡し、成年後見の応急対応を、中小不動産会社の実務に落として整理します。

お盆に家族が集まると、実家や相続の話が動きます。全国の空き家は約900万戸。相続登記の義務化も重なり、実家じまいの相談は年々増えています。この波を受け止める受け皿は、7月中に整えるものです。相談の入口、初回のヒアリング、空き家の出口の整理、士業連携までを、中小不動産会社の実務に落として整理します。

最低賃金の上昇は、時給で人を雇う会社だけの話ではありません。原状回復や清掃を外注する賃貸管理会社は、外注単価の上昇という形で、管理原価をじわじわと押し上げられます。管理料が据え置きのままなら、利益は静かに痩せていきます。令和8年度の目安答申を前に、原価の分解とオーナー折衝から着手してください。

地震保険は火災保険に付けて入る保険で、火災保険だけでは地震が原因の火災は補償されません。保険金額は火災保険の30〜50%で、建物5,000万円・家財1,000万円が上限です。賃貸住宅では建物はオーナー、家財は入居者が備える点を中心に説明します。