賃貸管理・仲介の現場で判断に迷う場面を、法改正の期限、実務の手順、書式の作り方から整理しています。

「疑わしい取引の届出をすると契約できないのでは」「契約に至らなかったから届出しなくていい」。この2つの読み方が現場に広がっていたため、国交省は2026年9月3日に「解釈」を出しました。届出をした上で契約してよく、自社判断で断った案件でも届出する。宅建業者の届出は令和7年度325件が、令和8年度は第1四半期だけで204件。10月目処のチェックリスト改訂案は44事例です。

家賃査定システムを入れる目的が、募集賃料の決定か、管理受託の提案か、更新時の見直しかで、比べる点は変わります。査定書の中身、オーナー提案での注意、件数と費用、データと契約の確認点を、法令の条文と合わせて整理します。

国土交通省は2026年、重要事項説明に関する業務でデジタルやAIの補助ツールを使うことについて、基本的な考え方と具体例を整理して業界団体に周知しました。根拠は規制改革実施計画(令和7年6月13日閣議決定)で、そこには宅建業者が補助ツールの利用に「躊躇」しないようにという表現が入っています。ところが同じ周知に添えられた一覧を数えると、掲載44件のうちAI系の技術が書かれているのは3件だけで、契約関連書類の作成の欄に書かれているのはAPI連携です。生成AIについては3箇所すべてに「検証が必要」という留保がついています。その検証が、令和8年7月頃から9月末までの実証事業です。本稿の日付から実証終了まで42日。中小の会社が今できるのは、採択を待つことではなく、同じ測り方を自社でしておくことです。

賃料の上昇が続き、法人契約や店舗・事務所の案件を扱う機会が増えています。ところが事業用の賃貸借には、居住用にはない保証のルールがあります。民法465条の10——事業のために負担する債務の保証を個人に委託するとき、借主は自分の財産と収支の状況を保証人に伝えなければならない。伝えなかったことを貸主が知り、または知ることができたときは、保証人は保証契約そのものを取り消せます。契約書の様式ではなく、契約前の会話に穴があるという話です。

登録更新は満了日の90日前から30日前までに申請します。法人・個人別の公式書類一覧、電子申請と収入印紙の郵送、財産要件や業務管理者の確認を、書き込める準備シート付きで整理します。

2026年10月5日から、所有権の移転や保存の登記をするときは、名義人になる人の「国籍等」も検索用情報として申し出ることになりました。日本人の買主も対象で、電子証明書では代わりになりません。いまの決済で確認することをまとめます。

海外に住むオーナーや外国法人から受任した国内不動産の仲介手数料は、令和8年10月1日以後の分から消費税10%の課税になりました。賃貸の客付けも対象です。経過措置の基準日は令和8年3月31日で、すでに過ぎています。

在留カードは表と裏をコピーして申込書に添付する。多くの会社が十年以上続けてきたこの手順が、6月14日を境に危なくなりました。理由は単純で、新しいカードの裏面に個人番号が印字されているからです。そしてもう一つ、券面から在留期間が消えました。

賃貸物件のLPガスで長く続いてきた、設備の無償貸与とガス料金への費用上乗せという商慣行が、経済産業省の制度改正で是正されました。三部料金制の義務化、設備費用の計上禁止、料金表の提示。オーナーの費用負担の再設計と、管理会社が入居者や募集の現場でどう対応するかを、賃貸管理の実務に落として整理します。

酷暑とお盆が重なる真夏は、エアコン故障や水漏れ、熱中症リスクが高まる一方で、管理会社も協力業者も動きが鈍る時期です。休業中に入居者対応を止めないための一次受けの設計、緊急度の切り分け、業者の事前確保、オーナーと入居者への告知、トラブル別の初動、そして民法が定める貸主の修繕義務と入居者の自力修繕リスクまでを、賃貸管理の実務に落として整理します。

夏は貯水槽の水温が上がり、レジオネラや水質のリスクが高まる季節です。簡易専用水道は水道法で年1回の清掃と登録検査機関の検査が義務。有効容量10立方メートル以下も条例で管理が要ります。管理会社の役割、点検と清掃と水質検査の段取り、濁りや断水への初動、落とし穴までを賃貸管理の実務に落として整理します。

お盆に家族が集まると、実家や相続の話が動きます。全国の空き家は約900万戸。相続登記の義務化も重なり、実家じまいの相談は年々増えています。この波を受け止める受け皿は、7月中に整えるものです。相談の入口、初回のヒアリング、空き家の出口の整理、士業連携までを、中小不動産会社の実務に落として整理します。